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本から閃き

【読書感想】『こんな街に「家」を買ってはいけない 』

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内容紹介
住民の高齢化、崩壊する生活基盤、空き家の増加。今、郊外の住宅街は破綻の危機にある。この現実を前にできることは何か。家を買った人も買う予定の人も知って欲しい、住宅街が抱える問題と対策を明らかにした1冊。

都心回帰」といわれ数年、東京一極集中とオリンピック開催が重なり都心の土地の値段は微増しつづけている。

 

都心への人口集中が進むなか、都市周辺部の郊外地域に次々と戸建て住宅地が形成されてきたの日本の都市の歴史といえます。(中略)あくまでも都会に通うサラリーマンなどの勤労者のためのベッドタウンとしての発達しかなし得てきませんでした。
現在、生じつつある危機は、この住宅の主たちが高齢となり、稼ぎ手としての地位を失い、本来であればこれに代わるはずであった、子供世代が住宅を承継することなく、住宅は一代限りでその役割を終えてしまう可能性が高いということです。

一方で、東京郊外の不便な立地にある住宅の値段は下がりつつある。戦後に新たに開拓され、文化的・歴史的背景を持たない、いわゆる「ベッドタウン」は都心回帰ブームとともに廃れつつあるのだ。


以下、役割を終えてしまう可能性が高い住宅地の特徴だ。

①東京までの通勤時間が1時間を超える
②1970年代から80年代にかけて開発された
③駅からバス便である
④丘陵地などにあり、住宅地内の傾斜がきつい
⑤近隣に観光地など人の集まる場所がない
⑥地域内にめぼしい産業がない

山を切り開き造成された住宅地は、住むための場所以外の機能がない。また駅近で便利な高層マンションが多く供給されており、こういった住宅地の退廃を推し進めているのかもしれない。

 

自宅で、自分たちが住んで「ハッピー」なだけの家は「ただの贅沢品」に過ぎません。

本書で登場する不動産投資をしている男性の不動産に対する見方だ。家は住んだ瞬間から価値を失っていく。また、ずっと自分のものにしておける保証もない。維持するのにもお金がかかる。手に入れるだけでなく、手放す時のことも考える必要があることがわかる。